音水渓谷〜波佐利山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『戸倉峠』、『岩屋堂』、『音水湖』を参照いただくようお願いいたします。

2000.11.19.  日曜日  曇り  気温寒い
最近購入した『はりまハイキング』には30のコースが紹介されています。そのほとんどは行ったことの あるなかでこの音水渓谷のルートはまだ行ったことがありません。そしてこの記事を見て思い出しました。 実は昔から温めていた案があって誰にも話さず秘密にしていたが、このHPをご覧の方だけにこっそり教えてあげます。 それはMTBで赤西渓谷を行けるところまで登っていき、東の尾根(波佐利山から南に派生している尾根) を横断して音水渓谷に降り立つ。そして林道を駆け下って周回・・・。というものです。 簡単そうですがはたしてそうでしょうか??今回はその前哨戦です。

音水渓谷入り口にある駐車場に車を止める。終点までは歩くには距離が長すぎるし、 車で行くにはあまりにあっけない。ということはMTBの選択はこの時点までは正解だ。 この駐車場にある案内板には『この地域は宝永年間(1704)〜明治32年(1899)まで 鉄山として経営がなされてきた・・・・』とある。言わずと知れたたたら製鉄の跡である。

たたら製鉄は砂鉄の尽きるまでというよりも燃料である炭の方が尽きるのが早かったのか? 滝山、廣地、鍵掛、久保原と20〜30年で移動を繰り返し、最後はこの音水で終了したという 興味深い記述があった。9時15分スタート。すぐに舗装からダートに変わるが路面はフラット。 10分ほどで明神の滝になる。高さはさほど無いが二本の流れが滝壺で合わさる 美しい滝だ。ただ周囲の木々に彩りがないのでそれが残念だった。
明神の滝山腹を彩る紅葉

道ばたにちいさな祠があった。さほど古くない金屋子神を祀った祠だった。この先が一番の 紅葉ポイントだ。先客のカメラマンもしきりにシャッターを切っている。休憩用の東屋が 見えるとそこはガイド本にもあった音水103林班管理歩道入り口。9時55分。「時間が在れば 帰りにこの管理歩道を走りましょう」と言ったものの寄れなかったので次回に持ち越しである。 森林鉄道が通っていたというだけあって傾斜は緩やかでMTBにはうってつけの道である。 しかし1時間半もすぎると正直飽きてくる。周囲は紅葉の木々からいつのまにか植林あるいは その伐採跡になってくる。谷は細くなるどころかいよいよ広く明るくなり、県境尾根も見え始め 最深部も近づいてきた。

10時55分林道終点。暑くて暑くて、フリースのベストは脱ぎ捨てたが足のつま先はジンジンと 冷えている。自転車での体温調節のむずかしいところだ。終点間近から眺めた県境尾根に見覚えのある ピークがあった。赤谷の頭である。自分で登ったピークというのは不思議に他の山から見ても それと判るものだ。笹原に木が数本あるだけのシンプルなピーク。「へえ〜、展望ええんと 違うの?」と向井さん。そこが素人の浅はかさ。あの笹原は高さ2m以上あって展望の邪魔をしているのだ。

さて、ここから105林班管理歩道が始まるのだが、一周に3時間かかると書いてあった。 最初の計画ではこの周遊路を一周するあいだに波佐利山への取り付きが見つかるのではないかと 安易な考えでいた。「3時間もかかるのは困るから、その辺から尾根に登ろか」「賛成!」と 計画の変更は実に簡単に決まる。5分も歩かない内に斜面に踏み跡らしきものがあり、尾根に 登れそうな感じ。お互いのMTBにキーを絡ませその場にうっちゃって登っていく。 靴はまたまた懲りずに歩きにくいMTBシューズのまま。

林道終点時点ですでに標高が1000mなので尾根にはすぐにたどり着ける。帰路のことも考えて 赤テープでマーキングをする。最初こそ歩きよかったがすぐにチシマ笹のヤブが始まる。 笹を切り倒しながらだと時間がかかるので、二人交代でかき分けかき分けの進軍となる。 途中でいくつもの杉の切り株に出会う。これが宍粟杉だろうか?ずいぶんと大きくてしかも 古い切り跡だった。それに登ると三室山が見えた。何と冠雪している。氷ノ山と共に今日が 初冠雪だったらしい。

初冠雪の三室山は西に見えるカメラだと迫力不足の笹ヤブ


ようやく最初のヤブを抜けると左が杉植林のルートとなる。歩きよい植林帯を歩く。右側はずっと ヤブ模様なので、あの周遊路を歩いていても取り付きは期待できなかったかもしれない。 この植林帯にも大きな杉の倒木がある。朽ちて苔むしてどうと倒れている様はまるで恐竜の骸の ように見える。結局ヤブは大きく3ヶ所ほどあって12時40分。尾根に登ってから1時間半で 頂上に立つ。林道終点からはすごく近くに見えた波佐利山であったがおそろしく時間がかかった。 三等三角点、標高1191.6m。

氷ノ山、三の丸、そして戸倉峠から赤谷の頭と続く県境尾根はさらに三室山、大通峠へ・・・・。 その赤谷の頭と三室山のあいだにある三角点ピークがこの波佐利山である。雑木に囲まれ ほとんど展望もなく狭いピークなので長居のできる雰囲気はない。昼食、コーヒーも済ませ、 帰路をどうするか相談する。我々の登ってきた尾根以外に東にもう一本ある。その途中から 西に下れば105林班管理歩道に合流できるという寸法だ。しかしどれほどのヤブが待ちかまえているかも しれないためおとなしくピストンを選択する。

登りの時はその緩やかな傾斜にずいぶんと助けられた。このヤブとさらに大きなアップダウンが 加わればスタミナも時間も大きくロスしただろう。地形図でも判るように比較的尾根もわかりやすく 下りでも迷うことは無いだろうとたかをくくったのが間違いの始まり。ヤブをくぐり抜けながらの 下山は普通以上に方向を見失いやすい。いつの間にか赤西渓谷への支尾根を下っている。 左に正規の尾根が見えて少々あわてる。「あれっ〜、なんでや?」二人して狐に包まれたよう。 その後も気を付けていたつもりがまたまた迷っている。足元の鉄の残骸は熊の罠か?こんなもの 登るときには見なかったぞ。東を見ると正規尾根が・・・・。

15時も過ぎたため陽射しは夕方のそれになってきている。ちょっとどきどきするのは生来の気の弱さか。 正規尾根に戻って今回のルートで付けた、たった一ヶ所のテープを見つけほっとする。そこから 転げ降りて周遊路に止めたMTBも見つけ林道へ。15時25分。そこからノンストップで下れば 下手な四駆よりも高速で下れるが、二人で写真の撮りあいをしたりしながら50分でスタート地点へ。 このヤブ尾根があるかぎりMTBで遊べるのは渓谷周辺だけでしょう。 次回は車で訪れて105林班管理歩道を歩いて周遊してみたいと思っています。

紅葉を下る


それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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