青倉山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1『大名草』、『但馬竹田』を
参照していただくようお願いいたします。

2001. 6. 9.  土曜日  晴れ  気温蒸し暑い
5月いっぱいは体調不良で山行きもままならない状態でしたがようやく歩けるまでに 回復した。そのリハビリを兼ねてこの山を選んでみた。ガイド本では青倉神社からの ピストンが一般的ではあるが、これは以前にも歩いているし、コース距離が短すぎて 面白みに欠ける。そこで今回は山東町の布与土奥から黒川ダム最北部、町境界尾根を 西進して青倉山頂上。下山は北へ下る町境界を辿って伊由峠、布与土と周回を企画してみた。

R-312を北上していると無線で丹波たぬきさんご夫婦と繋がる。お二人は千町が峰へ向かうそうだ。 さのう高原への交差点で出会ってしばし会話をする。「それじゃあまた頂上同士で無線をしましょう」 と別れる。竹田城址を左に見ながら右折をする。右に大きく朝来山がそびえているがその山腹は 桜の名所である立雲峡である。周囲は晴れているのに名前の通りそこだけ雲が立っている。

帰りに寄る予定の『与布土極楽温泉』の横を通って与布土に着く。周回のスタート・ゴールとして 考えていた所は山東町と朝来町を結ぶ伊由峠への林道入り口である。その林道は きれいに舗装されており予想と違っていた。地形図では点線だったのでせいぜい細い未舗装で、 峠付近はソマ道程度かと思っていた。ところがそばにあったイラスト地図にはなんと両町を結ぶ トンネルまで出来ている。はたして伊由峠はどうなっているのだろうか? その答えは下山時に判ることとなる。

川上、板根と細い舗装路沿いにある数戸しかない集落を抜けていく。小さな牛舎から 但馬牛がこっちを見ている。道端には多くの石仏がある。最終の人家を過ぎてすぐに道標と イラスト地図が現れる。それには黒川ダムまで2.0kmとなっている。入り込んで 神社の鳥居を抜けて次の道標があるとそこで道は途切れている。目の前を舗装の林道が横切っていて 右にいくと村の鎮守の大原神社、左は元の村へ下っている。道標の方向はその林道の 法面を指している。その斜面を乗り越えると確かに遊歩道が続いていた。

あまり良い道を想像していなかったのですが結果的にはとても良い道でした。 雰囲気からしてあまり利用者はいないようです。こちらにしてはかえってそれは好都合。 静かな歩きが楽しめます。整備のしすぎ、入り口がしっかりしているとオフロードバイクの 餌食になってしまいますが今の現状ならだいじょうぶでしょう。

いくつか谷の小さな流れを渡りますが、橋ではなくて飛び石で渡れるようにしています。 それと階段もありますが、なくても充分歩ける傾斜ですので過剰整備といえる。 黒川ダムまで1.3kmの標識が現れたら対岸を注視して下さい。大きな洞窟が真っ黒な 口を開けています。渡って覗いてみますが、明らかに人工の感じでカメラのフラッシュで 見る限り、はるか奥まで立って歩けるほどの高さで続いているようです。なにかの 鉱山跡かもしれません。
階段はあるものの歩きよい谷沿いの道奥まで続いている鉱抗跡?

やがて流れの水音も絶えて谷から尾根に到着する。ここまでも快適な遊歩道であったが、 ここからは尾根の雑木道が楽しめる。途中には休憩用のあずまやがあったが周囲の木が 育ちすぎて展望はなかった。峠直前から東には粟鹿山が大きく望まれる。そして 峠へと着く。ここまで1時間半。ここから50mほど下るとそこはもう黒川ダム周遊路である。黒川側に1体、 山東町側に2体地蔵がある。生野町黒川で聞いた話ではこの峠は『よふど坂』と言うそうだ。 (山東町側での聞き取りはしていませんが、板根峠というのかもしれません)

この峠からその境界尾根を東に4.8kmたどれば青鹿山へ行ける。遊歩道として 標識もある。平成16年4月まで利用できないといった看板があるが、これは まったく違った場所のことなので無視して良いと思う。青倉山へは逆方向の西をたどることになる。 こちらには標識はなく、道はうっすらとした踏み跡程度である。

境界尾根のため赤く大きいプラ杭が良い目印になる。しばらくで鹿除けネットがある。 ネットをくぐった生野町側は伐採されているので景色が広がっている。黒川ダム湖の 湖面、雲頂山、大持山が確認できる。イバラやぶがうるさいので景色が途切れる所で ネットの反対側へ移動する。そこからは静かで涼しい林間の尾根歩きができる。 足元にはギンリョウソウが咲いている。
正面は千が峰方面歩きよい道が続く

この境界尾根はしばらく黒川ダムの周遊路と平行して続いている。アップダウンを逃れるため その舗装の周遊路へいったんエスケープする。しばらくは暑い舗装路を歩くことになるが 一瞬青倉山の反射板が見え山が近いことが確認できる。やがてトイレがあり、そこの法面が 一番低いのでそこから尾根に復帰する。次のピークから大きく右に下るように曲がる。 ここが一番判りにくい分岐かもしれない。私もつい間違って通り過ぎてしまった。 ふと見ると右向こうにある尾根にやまぼうしの木がきれいに花を咲かせている。 その延長に青倉山が・・・。あぁ、向こうが正解の尾根や!

分岐から正規尾根に入ると間違いなくプラ杭も続いている。 こんな雰囲気の良い道がなぜ歩かれないのか不思議なくらいだ。落ち葉をズンズン踏みしめながら 高度を稼いで行く。お昼はとっくに過ぎているし、久しぶりの山歩きなので身体はふらふらだ。 ようやく山頂に立つ。標高810.5m、三等三角点。13時。峠から1時間半。無線で千町が峰移動の たぬきさんご夫婦、長老ヶ岳移動のMWTさんらと連絡を取ってようやく昼食にありつく。 その後オカリナも吹いて14時まで休憩をする。残念ながら展望はあまりよくないが 反射板越しに見慣れた山々の確認が出来る。
青倉山頂上。後ろに反射板があるギンリョウソウ

登ってみて感じたが、やはり青倉神社からのルートは面白くない。今回のルートは距離はあるが その分変化も楽しめ、青倉山への認識も新たになった。後は伊由峠までの下山ができるかどうかだ。 頂上から戻りかけると左にも分岐があるが、地形図で確認すると青倉神社への林道方向へ 下っている。今回は無視して150mほどは登ってきたルートを下る。壊れた携帯チェアーと 保安林の看板を見たら左に下る。

この境界は山東町と朝来町のそれになる。下りなのでペースは若干アップ。 620mピークまで35分と好調に下ってゆけたが、このピーク手前は鹿除けネットと イバラやぶに行く手を阻まれるので要注意。東にそびえる粟鹿山を見ながらなんとかクリアーしよう。 620mピークからCa.555mの鞍部まではかならずネットの左側を歩くように。プラ杭の 確認もしていればミスしないでしょう。幼木の杉植林越しに西方向、川上の集落と 青倉神社への林道が良く見える。

倒木が道をふさいでいるがくぐり抜けて555m鞍部に着く。ネットを右に乗り越えれば 正規ルートになる。Ca.575mピークに登り返して北から西に大きく曲がる。 ヤブは無くなり歩き良くなる。528mに14時50分。植林の向こうに青倉山が大きい。 境界ではなくなったが等高線でも判るように緩やかなプロムナードが続く。 MTBには最高のトレールだ。
無惨な伊由峠。真下にはトンネルがある

多田繁次氏の古い本に伊由峠のことが書いてあった。彼の歩いたその峠へまもなく到着 しようとしている。峠の直下に川上と布与土を結ぶトンネルが出来てしまっているのを スタート時に確認していたので不安もあったが、峠はそのまま残っているものだと思っていた。 しかし現実は無惨であった。その広い峠はすっかり整地されてしまっていて、まるでグランドの ようになっている。昔から変わらずにあるのは東に大きく見える粟鹿山だけである。

峠着15時20分。朝来山への取り付きも昔はあったのだろうが、今は高い法面で判らない。 長居をする気持ちにはなれないので早々に林道に降りる。ほんとうに真下にトンネルがあって 1999年3月の完成になっていた。また林道といっても舗装された2車線相当の良い道だ。 しかし歩くには暑くて疲労は増していく。16時5分ようやくスタート地点の林道入り口まで 戻ってこられた。

与布土の温泉に浸かってゆっくりとストレッチをする。駐車場からは青倉山の反射板が良く見える。 伊由峠の変化は残念であったが、それ以外のルートは歩き応えもあってお勧めできる。 温泉の駐車場から出るのに前後してたぬきさんご夫婦がやって来た。あわてて戻って 話をする。その後はいっしょに遠坂峠を越えて帰路に着いた。
黒川ダム堰堤付近からみた青倉山

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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